2017年11月

先週の土曜日から、四国に出かけてきました。
一気に真冬となり、四国の高い山は、雪に覆われていました。
当初は、塩塚高原に行く予定でしたが、雲の予報となっていたので、
西の四国カルストに変更したのですが、そこも雪と風でした。
天候の回復を期待して、地芳峠で一晩を過ごしました。
午前3時から快晴となり素晴らしい星見ができたのですが、
風と寒さで撮影を行うことはできませんでした。
その時の、オリオン座の美しさをしっかりと目に焼き付けて四国を
後にしました。

翌日は、帰り道、岡山県の八塔寺に立ち寄りました。
星友のM氏、望ケ丘天文台長のM氏、そしてS氏の歓迎を受けて、
楽しい一晩となりました。
幸い、天気も予報が外れてくれて、一晩快晴でした。

この時は、予定していたさんか座の銀河M33を撮影できました。
長野の高原に比べると、標高も低く、町に近い分、
明るいですが、シーイングは良く、シャープな画像を得ることができました。

イメージ 1

撮影日  2017年11月21日~22日
TOA130 with RD
SX-814 (-30deg.)
L: 10min x 12, R: 10min x 4, G: 10min x 3, B: 10min x 4
All : 1bin


あまりにも有名なおうし座の超新星残骸M1 かに星雲、この時期、撮影し易い対象でもあって、
ナローバンドでじっくりと撮影することができました。
最初の撮影は、台風一過を期待して、あららぎに出かけたのですが、
激しい風と、シーイングの悪さで、解像度が悪い写りとなってしまいました。

それで、後日、あららぎに出かけ、月の明かりの中、Hαを撮影、
更に後日、月が昇るまでの時間、OⅢを撮影、三日月の光の中でSⅡを撮影しました。
2日とも、風もなく、シーイングも良く、良好な画像を得ることができました。

その結果、撮影画像は大変にシャープで、画像処理もスムーズに行うことができました。
Hα画像は星雲全体に良く写りますが、SⅡ画像は星雲中心部、OⅢ画像は星雲周辺で
良く写ることが分かりました。

その結果、SAO合成をしてみると、星雲内部がカラフルでフィラメント構造が良く分かり、
星雲周辺の淡いガスの広がりが緑色で写し出されています。
この星雲周辺部の広がりによって、ブロードバンドによる写真と比べると、
ひと回り大きくなった写りとなっています。

イメージ 1


撮影時刻 2017年11月9日 午後9時30分~、  11月12日 午後11時10分~
μ250CRS with RD
SX-814 (-30℃)
EM400  LodestarX2
Ha:  20m x10
SⅡ:  20m x 8
OⅢ:  20m x 8
all 1bin

星ナビ12月号に象の鼻(vdB142)を掲載して頂きました。

8月は、悪天候と仕事でほとんど撮影ができておらず、
どうにか、夜半過ぎに3時間だけ晴れてくれて撮影できた阿智村でのHα画像と、
晴れの場所を探して遠く岐阜県の高鷲まで出かけて撮影した
SⅡとOⅢ画像により、仕上げたものです。
このように、8月の間、2回だけの撮影となりましたが、
一対象だけでも、良い写りの画像を取得できたことは幸いでした。

処理の方は、特別に明るい部分があるわけではないので、それほど難しくはなかったのですが、
青とオレンジの色のコントラストを出すのに苦労しています。
ナローバンドとは言え、鮮やかな色を出すには、暗く、透明度の良い夜空が
必要であることを痛感した作品です。

象の鼻は、以前、星ナビに掲載されていた星友のS氏によるデジタルカメラの作品
を見て、撮影の対象と考えていたので、今度はナローバンドによる作品として
掲載となり、嬉しく思います。

星ナビに投稿した写真を掲載します。

イメージ 1









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