2022年01月

寒い日が続き、降雪もあって遠征からは離れています。
そのためか、休憩時間に昨年撮影した画像の処理ができています。
今回は、カシオペヤ座の淡い散光星雲 Sh2-173 を掲載します。
昨年10月から11月にかけて、星見小屋にTOA130を設置して精力的に
撮影を続けたのですが、その最後の作品となります。

ブロードバンドでははっきりと写し出すことができないので、
ナローバンド撮影になるのですが、水素輝線のみの星雲なので
色合いにかける対象です。
撮影はHaとRGBとして、星雲はHaRGB画像、恒星はRGB画像としています。

星雲のユニークな形態も面白いのですが、二つの恒星の青色と黄色の対比も
美しいです。

Sh2-173-A12CR-R7CR2-D-ARGB-D3-STRGB_r-rgb-ps-2bmsi

撮影日: 2021年11月3日、7日
TOA130NS with RD
SX-814(-30d)
Ha: 1200s x 12
RG: 480s x 7,  B: 480s x 10



トンガ諸島で起きた海底火山の大噴火の今後の影響が気になるところですが、
再び 噴火があったとのニュースを聞きながら昨年撮影して処理が途中で
あった星雲を仕上げました。

ぎょうしゃ座の星雲IC417、スパイダー星雲と呼ばれている対象を
初めて撮影してみました。
以前、その東隣にあるNGC1931(フライ星雲)を撮影していたので、
ハエと蜘蛛のペアで撮影するとことも考えたのですが、
悩んだ末に、スパイダー星雲単独とすることにしました。

SAO合成によってフライ星雲方向に伸びる糸状のガスを写し出してみました。
淡い対象であるため強調処理しているので、画像が粗くなっていますが、
今回はこの程度で終えておきます。


IC417-A-SAO-ps-nik-sips2-si2_b-rgbps-si

撮影日: 2021年10月28日、11月3日、11月7日
TOA130NT with RD
SX-814(-20d)
Hα:  1200s x 9
SⅡ: 1200s x 10
OⅢ: 1200s x 6, 1800s x 2





昨年末から今年初めてかけて、星見小屋で撮影をしていたモンキー星雲。
申年ではなく寅年なのに 何故かモンキー星雲に撮り付かれていました。
以前からモンキー星雲の西部を写したかったのですが、その理由は
ハッブル宇宙望遠鏡による画像に迫りたかったからでしょうか。

本星雲は輝線星雲のHⅡ領域であることから、Hαの写りは非常に良いので、
その他のSⅡとOⅢにたっぷりと時間をかけて撮影することにしました。
Hα撮影に一晩、その他も各一晩の予定でしたが、SⅡとOⅢは合わせて一晩となり
2晩の撮影で終えることとしました。

最初はSAO合成で処理をしてみたのですが、美しさに乏しい画像となったので、
AOO合成に変更し、SA-AO-O合成とし、SAをL画像として仕上げました。

MONK-SAD-SA-AO-OD2_b-rgb2pssi-niksips2pssi

撮影日 2021年12月28日、2022年1月4日
μ250CRS with RD
SX-814(-30d)
Hα:  1200s x 10
SⅡ: 1800s x 8
OⅢ: 1800s x 6

新年 明けましておめどうございます。
今年もよろしくお願い致します。

年末に星ナビ2月号が届き、ギャラリーに「くらげ星雲IC443」が掲載されていることが
分かりましたので、正月は穏やかに過ごすことができました。
くらげ星雲は、星ナビ2018年1月号にもまったく同じタイトルで掲載されましたが、
その時は輝線星雲IC444を加えての作品でしたので、今回はくらげ星雲だけに焦点を当てました。

くらげ星雲内部のフィラメント構造を詳細に写し出すことを目的とした作品ですが、
やはりそこを評価して頂いたようです。
前回の同作品から4年が経って、新たな作品を加えることができたことは大変に嬉しいことです。

年末から年始において、撮影ができましたので、これからその処理にかかりますが、
仕事も始まりましたので、作品として仕上がるのはまだ先になることでしょう。

投稿した作品を掲載します。

IC443-best




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