2022年09月

9月最後の日となりましたが、なんとか今月に撮影した画像を掲載する
ところまできました。

昨年も撮影をしたクワガタ星雲ですが、もう少し撮影範囲を広げることを考えて
本年も挑戦してみました。
今回は、観測小屋ではなく、より光害の少ない場所に移っての撮影を行うことができました。
前回はクワガタ星雲の北部、顎の部分に焦点を当てていましたが、
さらに星雲の広がりを捉えることを考えて、今回は星雲の南部も範囲に入れました。

画像処理はSAO合成ですが、輝度画像はHαフィルターのデータを使用しています。
酸素輝線の撮影に時間をかけたので、北部の顎の部分の青色が良く出てくれました。
また、硫黄輝線の効果もあって、南部の星雲の周辺に赤い領域が認められます。

7510-A-SAO-2-ps-si-nik-si-ps-si-ps-si-ps-si-5jp

撮影日 2022年9月5日、25日、26日
長野県下條村、阿智村
ε-160ED
SX-814(-20d)
Ha:  600s x 14
OⅢ: 900s x 18
SⅡ: 900s x 14


昨晩は、中秋の名月でした。
日頃、月は見る対象で撮影はしていないのですが、
今年は中秋の名月を撮影したくなり、近場ですが行ってきました。
月が昇ってくるところを期待して、東の低空が開けている公園の丘に
上ったのですが、低空は帯状の厚い雲で、期待は外れました。

それでも、厚い雲の中から月が出るのを待っていると、月の出の時刻から
30分程過ぎたころに赤い月が見てきました。

薄い雲を通して撮影を続けましたが、雲の切れ間から綺麗な月が見えた瞬間を
捉えることができました。

周囲の雲もしっかりと捉えるために露出時間を長くし、また月をくっきりと
捉えるために短い露出時間に変えて、短時間の間に多数の撮影をしました。

その中で、露出時間の長い一枚と短い一枚とを合成処理して仕上げたのが
下の写真です。

DSC_2759-si-2ps

撮影時刻: 2022年9月10日 午後6時55分~56分
撮影場所: 名古屋市昭和区
Nikon D750   ISO1600
AF-P DX 70-300/4.5-6.3 G ED VR   300mm
1/1600 and 1/2











クエスチョンマーク星雲として有名な対象ですが、その上部を撮影しました。
最も輝いている部分がCed214で その上の半円状の広がりがSh2-171です。
とても大きな星雲なので、冷却CCDカメラは久しぶりでSX-46(APS-H, KAF-16200)を使用し、
望遠鏡はFSQ85ED(with RD, 327mm) を選びました。
KAF-16200は感度の高いカメラではないので、F3.8の鏡筒でも撮影時間が長くなってしまうのが
弱点といえますが、やはりセンサーサイズが広いのは魅力です。

今回は、明るいCed214を色とびさせないで内部構造を写し出すと共に、
Sh2-171のグラデーションに注目して撮影と画像処理を行いました。
SAO合成で処理していますが、特に酸素輝線の写りが弱いので注意して扱っています。
丁寧な処理をすることで、星雲周辺の赤色を帯びている部分が明瞭になっています。

7822-A14C-SAO-WS-3-ps-si2-nik-ps-si2ps

撮影日 2022年8月18日、8月28日
FSQ-85ED with RD
TRIUS SX-46 (-20d)
Hα:   900s x 14
SⅡ:  900s x 10
OⅢ:  900s x 12






8月の後半から日本列島に秋雨前線が停滞しているようです。
連日の雨、曇り、時々晴れの天気のために、遠征に行く機会が
少なくなっています。

さて、8月末にRAT60が届きましたので報告を致します。
第60号のテーマが「敵」ということで、聖書においては
敵に関する記述が大変に多いのですが、やはり皆さんも良く知っておられる
イエスの言葉である「敵を愛せよ」としました。
わたしたちにとって、敵とは戦う存在であると考えますが、イエスのこの教えは
敵を愛し、敵のために祈ることが神の御心であることを教えています。
神の御心は、地には平和であるからです。

天体写真はメデューサ星雲としました。
伝承によれば美しい髪の少女が、少女の悪い行いにより女神の怒りをもたらして
怪物メデューサにされてしまったのです。
神の御心に反する戦争ばかりをしている人類にとって、先ずは神の怒りに早く気づくことが
重要ではないかと思います。

次回のRATのテーマは「靴」です。靴から足を連想しますので、その辺りで聖書の
言葉を考えていくつもりでいます。

RAT-60-Med


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