2023年02月

以前から気になっていたオリオン座の可愛らしい星雲群、
日本ではだんご三兄弟という名前で
呼ばれることもある、小さな散光星雲の集まりを撮影しました。

ブロードバンドだけでも写し出すことができる対象ですが、
星雲の淡い部分もしっかり捉えるために、今回はHaフィルターによる
撮影も加えました。

だんご三兄弟と呼ばれているだけあって、三つの星雲が目だちますが、
その下側にもさらに小さな星雲が2つあるのが写真から分かります。
三つの星雲は、左からSh2-255, Sh2-257, Sh2-254、
また、その下にある小さな星雲は左からSh2-258, Sh2-256 で合わせて5個となります。

IC2162は、三つの星雲の中で左側の明るいSh2-255 とSh2-257の2つの星雲を示しています。
その中で興味深い星雲は、最も明るいSh2-255で三裂星雲M20に類似しているようです。



IC2164-LA-RAGB-SH-ps-nik2

撮影日時 2023年2月16日
Orion 25cm with Paracorr2
SX-814(-30d)
L: 300s x 10
RGB: 300s x 6
Ha: 900s x 6




おおぐま座のふくろう星雲を、冬の夜空の下、
星見小屋でじっくりと撮影しました。
以前、ふくろう星雲は長焦点で星雲本体に焦点を当てて撮影しましたが、
今回は、ふくろう星雲の外殻とその周辺を写し出すことを目的としました。
月の出ていない暗い夜空でOⅢフィルターにより長時間撮影を行うことで
星雲の外郭を明瞭に捉えることができました。
星雲はAOO画像で、星はRGB画像を使用しています。
また、星雲本体は、以前撮影したデータも加えています。

写真右下の恒星は HIP 54765 です。

M97-O12D-A20O12O12D-ps-si-RGB-ps-AOORGB-ps-si3-ps-jp

撮影時刻 2023年1月16日 21時51~、1月25日
Orion 25cm with Paracorr2
SX-814(-30d)
RGB:  300s x 6~7
Ha:  900s x 20
OⅢ: 1200s x 12

星雲本体は2018年1月に撮影 したデータも追加


2月8日~9日にかけて、ZTF彗星がぎょしゃ座を通過するのを期待していました。
天気予報によれば愛知県北部は8日の午後5時から晴れとのことで、
薄明終了から月が上がるまでの約1時間の撮影チャンスにかけて
行くことに決定。

午後6時前に現地到着、フラットを撮影してから、極軸を合わせて待機。
薄明終了前から撮影を開始、途中風が吹いていましたが、
焦点距離の短いカメラレンズのために、星像には影響がなかったようです。
月が出て、空が少しだけ明るくなってきたので撮影を終了。
予定通りの撮影が出来て、日付の変わる前に帰宅できました。

撮影画像は薄明と月明かりの影響を受けている部分を除いて
処理しています。
彗星の長いイオンテイルを期待したのですが、微かに写っている程度です。


9822-20C-Star-20C-Comet-ps-si-ps-bm-sipss

撮影時刻 2023年2月8日 18時55分~
SIGMA 150mm F2.8 APO MACRO DG HSM (F3.5)
D810A(ASA2000) FXフォーマット
彗星基準:120s x 20 (基準時刻19時13)
恒星基準:120s x 20







2月2日にZTF彗星が地球に最接近するということで、
晴れの予報から2月1日に遠征をしてきました。
彗星撮影のための遠征は今回が最初で、場所を色々と考えましたが、
山間部は雪があって危険なので、冬場のお気に入りの下條村にしました。

月が沈む3時半頃から北極星あたりの薄雲も消えて、ベストの条件となり
撮影を薄明開始まで行うことができました。

撮影地での撮影画像からでは、長いイオンテイルは分かりませんでしたが、
画像処理をすることによって確認できました。

9706-3C-s2 
撮影時刻 2023年2月1日 4時01分~
94EDPH with RD (F4.4)
D810A(ASA3200)  FXフォーマット
彗星基準:120s x 20 (基準時刻4時19分)
恒星基準:120s x 3




気づいたらすでに立春を過ぎておりました。
この間、何度かZTF彗星も撮影していたのですが、
仕事の忙しさなどがあって、ブログ掲載が出来ずにいました。
これから、少しづつ掲載をしていきます。

先ずは、1月26日に撮影したZTF彗星です。
この時は、2台体制で撮影を行いました。
実は、さらに星雲の撮影もしていたので、全体では3台体制ですが、
今回は、彗星の報告ということで2台体制として記載します。
一台は94EDPHとデジタルカメラ、もう一台はε160EDと冷却CCDカメラとしました。
2台の設置場所が離れているので、夜中に動き回り大変でした。
彗星の撮影は夜半過ぎから行ったのですが、途中で何度も雲が通過して、
期待していたほどの時間を撮影することができませんでした。

画像処理は、どちらも彗星コマを基準とした画像と恒星を基準とした
画像を合成しています。


9556-7C-Kpss

撮影開始時刻: 2023年1月26日 0時43分~
94EDPH with RD (F4.4)
D810A (ASA2000)  FXフォーマット
彗星基準:120s x 14(基準時刻1時00分)   
恒星基準:120s x 7

ZTF-3RGB-R6C-G6C-B6C-ps-bs-si

撮影開始時刻: 2023年1月26日 0時45分~
ε160ED (F3.3)
SX-46(-30d)
彗星基準:RGB120s x 6 (基準時刻0時57分)
恒星基準:RGB120s x 1
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