カテゴリ: 彗星

11月に入って注目されてきたレナード彗星ですが、見える位置は既に
朝方から夕方に移っています。
それで、先週の朝方、撮影したレナード彗星を掲載します。
南アルプスの南方に位置する赤石岳から聖岳辺りからレナード彗星が
昇ってくる日に、撮影を行うことができました。
撮影場所は、南信州にある山の上からです。
当時は、深夜から雲なく絶好の星空撮影日和となりました。
そのため、彗星が山脈から頭を出して、薄明によって見えなくなるまで
連続して撮影を行うことができました。

星空と山脈は105mmレンズで撮影した画像10枚をSequatorで合成しています。
彗星はほぼ同時刻に200mmレンズで撮影した画像10枚を彗星核基準で合成し、105mm写真に
比較明合成して仕上げています。

DSC_2302i - コピーCT-HKps4jp

撮影日 12月11日   
星空: 5時23分
Nikon D750 ASA6400  5s x 10
SIGMA 105mm  F2.2
彗星: 5時18分~28分
Nikon D810A ASA1600 60s x 10
BORG55FL 200mm F3.6


久しぶりで、彗星を撮影してきました。
小ぶりでなんとも長い名前のチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)
のために、興味がなかったのですが、散開星団M35に接近すると聞いて、
あららぎ高原スキー場跡に遠征してきました。

予報は、曇りでしたが、最近は予報が良い方向に外れているので
期待して出かけました。
月が沈んでいよいよ撮影となった段階で雲に覆われてしまいましたが、
1時間程して晴れてくれて、撮影を始めることができました。
しかし、再び雲に覆われてしまい、撮影は1時間弱、
それでも南中付近で撮影ができたことはなによりでした。

画像処理は、恒星基準の画像と彗星基準の画像を作成し、合成しています。
M35のとなりにあるNGC2158が黄金色で美しく3者の共演となってくれました。


33-47-15C-7340-HK-CT^ps_r-rgb-ps6

撮影時刻: 2021年10月16日 2:58~
Orion 25cm with Paracorr2 
D810A ( ISO4000)
120s x 15

7月は、梅雨の中、少しの晴れ間に期待して数回、撮影に出かけたネオワイズ彗星
でしたが、半分以上は雲のために撮影できず、残念な結果となりました。

それでも、2回ほど撮影できましたので、遠征記録として掲載しておきます。

① 岐阜県瑞浪市の小里川ダム  (7月16日) 
   初めての撮影場所で、星仲間3名で彗星が見えるのを待ちました。
   双眼鏡では見えず、午後8時近くに写真に写ってきました。
   その後、見えていたのは10分程度でしょうか。
   まだ、空の明るさが残っている状況で、雲の中に隠れてしまいました。
   しばらくは、雲の中から彗星のコマは写っていたのですが、
   それも写らなくなり、9時前に終了。

   DSC_0833si2-ps
     SIGMA 105mm  F1.4    NIKON D750

         6195-97-3C-D-ps-s
              BORG 71FL +7872     NIKON D810A

② 神奈川県大磯町 大磯港  (7月19日)
   当初は、山中湖パノラマ台展望台を目指して出発したのですが、
   高速を降りて、目指す地域をみると厚い雲の中。
   急遽、場所を変更して、さらに東、神奈川県の菜の花台展望台に向かうも
   そこも雲の中。
   結局、晴れている海岸で撮影することに決めて、行きついたところが
   駐車場のある大磯港でした。
   午後8時から9時まで彗星を撮影することができましたが、港のライトに照らされ、
   激しい光害の中、それでもイオンテイルはどうにか写っています。
   その後、帰りに、山中湖パノラマ台からの写真がSNSに上がっているのを見て、
   さらに、落ち込んで帰宅となりました。

    DSC_1011sipssis
      SIGMA 105mm  F1.4    NIKON D750

    59-68-10C-R_b-rgb-D_g-rgb-pss
     BORG 71FL +7872     NIKON D810A

 参考までに掲載します。
 名古屋市内で最初に撮影できたネオワイズ彗星 (7月14日)
 DSC_0775pss

  

既に、分裂をした写真が公開されているアトラス彗星(C/2019Y4)ですが、
肉眼彗星への期待があった一月前に撮影したアトラス彗星を漸く処理しました。
明るくなるのはこれからという時でしたが、北天の銀河M81とM82に接近した
アトラス彗星を捉えてみました。
分子雲と彗星の両方を写し出すのは、初めてで、試行錯誤してどうにか
両者が分かる程度に仕上げてみました。
そのころは、さらに明るくなることを期待していましたが、
今となると貴重な写真となってしまいました。

恒星基準で合成しているので、彗星は少し動いて写っています。

932-951-20CRD_r-rgb-pcc-ps-si2-ps-bm-ps2_r-rgb-si-nik-si-jp-ps2


 撮影日 2020年3月18日
 長野県下條村ひさわ地区
 FSQ85ED with RD
  D810A ISO3200
  240s x 20

前回、掲載した岩本彗星とNGC2903の接近の写真ですが、
今回は、10枚を合成して、仕上げてみました。

行った作業をメモするために、詳しく書いていきます。
1枚、4分間の撮影でしたので、10枚は40分間となります。
途中、雲の通過もなく、良い条件でした。

さて、初めに、SIでダーク・フラット処理した10枚を恒星基準で
加算平均(σ)により、σ=1.1にて合成しました。
σを使った理由は、人工衛星を除くことと、彗星の核の輝度を下げるためです。
これで、後で彗星を消す作業を楽になります。

次に、彗星核基準で加算平均(σ)により、σ=2.0にて合成しました。
これにより、恒星はほぼ消えて、彗星のみの画像となります。

PSに移って、彗星のみの画像の残っている恒星をスポット修正ブラシツールで
消して、完全に彗星だけの画像を仕上げました。
それから、恒星基準の画像を開いて、今度は彗星を同じくスポット修正ブラシツールで
消して、恒星と星雲の画像を仕上げます。

両者をカラー比較(明)にて合成します。
この時、彗星の位置をどこに置くか問題となります。
今回は、彗星の動きが早く、40分間でも明らかな核の動きが写っていることから、
核の軌跡の中央に位置するところに、スクロールを使って核を移動させています。

あとは、レベル補正、トーンカーブを使って仕上げました。

従って、この写真は、科学的に見た場合、彗星の位置は3時47分頃となります。


イメージ 1

2019年2月14日  3時27分~4時5分

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