2017年09月

前回、あららぎ高原でのM31が、薄雲の中での撮影となってしまったので、
再び、撮影に出かけました。

天気予報では、長野県南部は雲とのことでしたので、岐阜に行くかどうか悩んだ末に、
急遽、乗鞍高原に行くことに決めました。
阿智から伊那まで高速で行き、そこから木曽に抜けて、後は、峠を越えて乗鞍までです。
約2時間のコースで、スムーズに行くことができました。

到着後、晴れていた空は、曇りとなり、全く星が見えなくなってしまいました。
再び、ダメかと落ち込んでいたのですが、11時過ぎから晴れて、
朝まで素晴らしい星空を眺めることができました。

撮影は、日中の仕事で疲れていたので、1台体制で、M31だけを狙いました。
鏡筒の反転を避けるために、鏡筒を東側に置いて、撮影ができる12時まで待ってから
開始をしたため、正味4時間半の撮影で、LRGB画像となりました。
風がなく、快適な撮影条件でしたので、人工衛星が通過した1枚を除いて、全ての画像を使用できています。

暗い夜空でしたが、やはりカブリはあって、補正をしています。

イメージ 1

撮影日: 2017年9月24日
TOA130NS with 35RD
QHY16200A (-20℃)
EM400, BORG60ED, Lordstar
L: 600s x 8, 300s x 11, 30s x 12
RGB: 600s x 4 , All 1 bin


台風18号が通過して、これはいけると期待して、その日の夜、あららぎに向かいました。

10時前に着くと、すでにT氏、M氏のほかに数名が撮影をされていて
自分も直ぐに撮影できると期待して、
機材を設定し始めると、雲が流れてきています。
特に北方向に雲があって、極軸合わせが出来ずしばらく待機。

その後、雲が消えて、予定していたアンドロメダ銀河の撮影開始となりましたが、
直ぐに雲が流れて、撮影画像には明るい恒星の周囲にハローが生じています。

それでも、時々、雲が消えることもありましたので、撮影を続けましたが、
結局、明るくなるまで、雲の通過に悩まされました。

その後、フラットの撮影をしたのですが、同心円の位置が少しずれており、
こちらも悩みました。

何とも、不満足な遠征となりましたが、撮影画像を放棄するのも悲しいので、
使える画像を選びだして、どうにか処理をしてみました。
HⅡ領域を写し出すことを目的としたのですが、まだ不足のようです。
薄雲の影響で、明るい恒星の周囲に滲みが生じています。

次回は、快晴時に再挑戦したいと考えています。


イメージ 1

撮影日 2017年9月18日
TOA130NS with 35RD
QHY16200A (-20℃)
L: 300s x 5, 60s x 12
Ha: 900s x 3
R,G,B: 600s x 4 
ALL 1bin




8月の初めに少しだけ、撮影できていらい、まるでだめの天気でしたが、
なんとか、先日、撮影することができました。

当日は、南信州は、曇りで、西は晴れの予報、悩んで、高鷲スノーパークに
行くことにしました。
私は、初めての場所なので、一緒に撮影に行くこととなったK氏に撮影場所を
教えて頂き、午後9時過ぎに到着。
既に、1名の方が準備をされていて、挨拶をして、こちらも設定を開始。
駐車場全体が、傾斜地であることに驚き、風もあったので、適地を探すのに時間が
かかり、撮影体制に入ったのは、11時過ぎとなりました。

撮影が始まると、K氏が到着され、それから、4時まで、
順調に撮影ができました。
途中、風のある時間帯もありましたが、撮影に大きな影響を与えるほどではありませんでした。

12時過ぎに、月が沈み、それからの夜空の素晴らしさは、圧巻でした。
久しぶりで、星の満ちた天の川を堪能することができました。

撮影対象は、象の鼻だけに絞り、最初にSⅡ、 そしてOⅢを撮影できました。
Hαは、8月の初めに撮影をしていましたので、これで何とか夏の課題を
撮影することができました。

象の鼻は、淡い対象であるので、かなり強い処理をしていることと、
L画像としたHαの撮影枚数が多くはないので、粗い画像となってしまい、
滑らかな画像とするのに苦労しました。

画像処理は、SAO合成とし、レベル調整は、2:1:2程度に行っています。
今回は、SAO合成したものをデジタル現像し、同じくデジタル現像したA画像と合成しています。
PSにて、RGBを合わせ、NIK処理、さらにNeat処理を行い、最終的に再び、SIにて色調整をしています。


イメージ 1

撮影日: 2017年8月3日、31日
TAKAHASHI TOA-130NS with RD
Starlight Xpress Trius SX-814
SⅡ: 1200s x 6 
Hα : 1200s x 6
OⅢ:  1200s x 8  (all 1bin)
EM-400 Guide Camera: Lodestar



今月は、星ナビ10月号にM8 干潟星雲を掲載して頂きました。

これは、阿智村の健康の森にて撮影したものですが、そこでの初めての入選となりました。
5月の連休中に撮影して一度、処理を終えたのですが、星雲の最も明るいところ(砂時計星雲)が
飽和してしまい、仕方なく一月ほど放置していました。

その後、処理方法を考え直して、Hα画像を砂時計星雲が現れる程度に弱く処理をしたものと、
周辺の星雲の広がりが現れる程度に強く処理したものの両者を合成することによって
L画像を作成し、それをSAO画像と合成することにしました。

こうして、星雲の最も明るいところと、周辺の星雲の両方を写し出すことができました。

コメントに緑色に発色した部分がないと書かれていますが、緑色を抑えることにより
青を鮮やかにし、さらに緑色から黄色は、できるだけ自然色に近い赤にシフトするように
処理を施しています。緑色や黄色をそのままにしておくのも選択ですが、私は、青と赤の
鮮やかな星雲が好きなので、このようにしています。

これまでのSAO合成の星雲の中で、処理に苦労した一つでしたが、成果を出すことができ
報われた思いです。

星ナビに投稿した写真を掲載します。

イメージ 1

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