2018年02月

既に、夜空には春の銀河が輝いていますが、
2月に入って2日ほど銀河を撮影する機会が与えられました。

いつもの下條村ひさわ地区にでかけましたが、雪も前回よりは少なくなっていました。
今回は、一度も撮影をしたことがない、
おとめ座の渦巻き銀河M61とその周辺の銀河を写野に入れて撮影することにしました。

夜半頃からのL画像撮影中に月が昇ってきたのですが、ともかく予定していた
撮影を行いました。
後日、RGB画像を撮影しましたが、こちらは薄雲の通過がありましたが、
予定していた撮影を終えることができました。

M61(NGC4303) の左上にはNGC4303Aが、右上にはNGC4292が写っています。
さらに、M61のごく近くにも、いくつかのさらに小さな銀河が確認できます。

この写真を見ながら、銀河も単独では存在しないことを考えさせられました。

M61の姿や大きさは、わたしたちが存在する天の川銀河に似ているとそうです。


イメージ 1

撮影日 2018年2月8日、 2月18日

μ250CRS with RD
SX-814 (-30℃)
EM400  Lodestar X2
L(LPS-P2):  15m  x 11  
RGB:  10m  x  6 (2bin)


2018年2月発行のRAT33の裏面に、ぎょしゃ座の散光星雲 NGC1931を掲載しました。
今回のテーマは、「犬」ということで、最初は、「星守る犬」
を考えていたのですが、聖書の御言葉との関係があまり良くなく、
それは止めにして、「子犬」からカナンの女の信仰について書きました。
自分を子犬のような小さな者(とるに足りない者)と認めながらも、
それでもイエスに娘の癒しを願う母親の信仰です。

天体写真は、その小さいから連想して、NGC1931が思い浮かびました。
近くの勾玉星雲やIC410に比べると、それらの端にあって、その存在が
忘れられてしまうほどです。

しかし、小さな存在でありながら、カラフルで、丸くて可愛らしい様子は、なんとも魅力的
しかも女性的でもあります。
この写真は、星ナビ2017年5月号に掲載されました。

さて、次回のRAT34のテーマは、「野菜」です。
聖書には、からし種の話がありますから、
その辺りから、天体写真を考えてみたいと思います。

イメージ 1

1月にヘルメット星雲のL画像を撮影したのですが、その後、しばらくRGB画像を
撮影できず、2月に入って漸く撮影ができました。

遠征地の下條村ひさわ地区は、午後10時頃まで町の明かりの影響があるので、
低空のヘルメット星雲を撮影する対策として、Lフィルターを光害カットにすることとしました。
そのために、10分~15分露出と長めにしました。
L画像撮影時は、透明度もシーイングも良く、ほぼ完璧な撮影ができました。
後日、さらにL画像を撮影したのですが、この時はシーイングが悪く、星が大きく写り、
結局没となりました。
長焦点での低空の撮影は、なかなか難しいものです。

RGB画像撮影時は、透明度がいまいちでしたが、シーイングは良く、こちらは
満足できる撮影でした。
望遠鏡のFが7程度と暗いので、RGBは2binで10分露出としました。

画像処理は、ヘルメット星雲中央のヘルメット部分の微細構造が明らかに
なるように注意しました。
また、構図は、ヘルメット部分から伸びる二本の角状の広がりを写し出すように
してみました。

イメージ 1

撮影日 2018年1月14日、 2月8日

μ250CRS with RD
SX-814 (-30℃)
EM400  Lodestar X2
L(LPS-P2):  10~15m  x 16  
RGB:  10m  x  5~6 (2bin)





2月に入り、長野も雪が降り続き、撮影できるチャンスが少なくなっていますが、
先日、遠征に出かけるlことができました。
下條村のひさわ地区は、阿智村に比べて雪が少ないものの、撮影地に入る道路には
雪が解けない状況でした。

久しぶりの撮影ということで、2台体制で臨みましたが、撮影地にも多少雪が残っており
雪を除いてからの撮影となりました。
1台はナローバンド撮影、もう一台はブロードバンド撮影としました。
星の輝きが少し弱い感じでしたが、シーイングは良く、無風状態でしたので
長焦点撮影も上手く行うことができました。

先ずは、ナローバンド撮影の画像から掲載します。
昨年末、Hα画像を撮影していたぎょしゃ座の散光星雲たちですが、
本年に入って、漸く、硫黄と酸素のフィルターが手に入りましたので、
早速、撮影を行いました。
既に、両フィルターともフラット画像を取得して、良い結果が出ていたので
安心して撮影に入ることができました。

撮影も順調で、予定通りの枚数を撮影することができました。

画像処理は、SAO合成ですが、RとBを若干カラーシフトさせています。
黄色の勾玉星雲(IC405)の下部に、緑の領域が現れたことは予想外でした。
IC410は、有名なおたまじゃくしも見えています。
やはり、この写野でも、両星雲の対比が一番興味深いです。
NGC1931あたりも面白いです。
さらに散光星雲の周囲のガスの広がりが鮮明なのは、やはりナローバンドのお蔭ですね。

イメージ 1

撮影日 2017年2月8日
FSQ85ED with RD
QHY16200A
Hα:  900s x 11
SⅡ:  900s x 8
OⅢ: 900s x 9

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