2018年08月

今月発行のRAT36が届きました。
テーマが「宇宙」ということで、表紙についてはすでに本ブログで報告しています。
それで、今回は、裏表紙の報告となります。
写真のふたご座のくらげ星雲は、星ナビに掲載されたものを使用しています。
エッセイは、星について書かれている聖書の言葉
「輝く星よ、主を賛美せよ」(詩篇148篇)から、主を賛美することに触れました。

また、本文中には、本年1月の皆既月食の写真も提供しています。

次回、RAT37のテーマは、「植物」です。
植物と天体写真はどのように結びつくのでしょうか。
難しいテーマになりそうですが、
幸い、聖書には植物に関係する記述が多くあるので、
その辺りが写真を選ぶ糸口になりそうです。


イメージ 1

8月初めに撮影していた白鳥座の散光星雲(Sh2-115)を漸く、処理することができました。
初めての撮影対象で、どのように写るかまったく不明でしたが、
この大きな星雲の中にある、小さな惑星状星雲 (Abell71) に魅せられて撮影してみました。
この日だけで撮影を終えたかったので、明るい光学系を選び、月が沈むまで、Hαを撮影、
その後、SⅡ、そして最後にOⅢの順としました。
幸い、風も、雲もなく、予定通りの撮影を終えることができました。

ところが、処理をしてみると、SⅡ画像に月明かりが原因と考えられるがガブリ出て、それを
取り除くのに苦労しました。

また、今回の光学系では、Hα画像の星像が他の画像に比べて小さく、そのために、
星像に激しい色むらが生じてしまいました。
それで、Hα画像とOⅢ画像を比較明合成して、星像を同じにして、
それをA画像として、SAO合成し、さらにそれをA画像と合成しています。

いろいろと試行錯誤をして、一月あまりで何とか仕上げることができました。


イメージ 1

撮影日: 2018年8月5日
FSQ85ED with RD 
SX-814 (-20d)
Hα: 10分 x 14
SⅡ:  10分 x   10
OⅢ:  10分 x   12









天気は安定していませんが、星見小屋での撮影がなんとか出来ています。
カシオペア座のγ星周辺の反射星雲を狙ってみました。
γ星を入れるかどうか、悩んだのですが、γ星を入れた写真は多く見る機会が
ありますので、今回は、反射星雲だけを写しだすことにしました。
IC63は、カシオペアの幽霊というユニークな名前がついている反射星雲ですが、
散光星雲の要素も含まれているということで、ナローバンドにより
撮影することとしました。

淡い星雲ですので、水素輝線では良く写る対象です。
酸素輝線は写りが悪いことを考えて、撮影時間を1枚30分間としました。
撮影を一晩で終了する予定で始めたのですが、途中薄雲の通過があって、
予定していた枚数には到達しませんでしたが、どうにか撮影を終えることができました。
今回は水素輝線の撮影は、2binで行ったのですが、精密な画像をえることができました。
酸素輝線は、水素輝線に比べて恒星が大きく写る傾向があるので、1binとしました。

画像処理は、A-AOO合成で行っています。
予想はしていたのですが、ブロードバンドのようには青色は出てきません。
しかし、幽霊星雲と呼ばれるだけあって、そのユニークな姿を十分に捉えることはできました。

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撮影日時  2018年8月19日
μ250CRS with RD
SX-814 (-20℃)
EM400  Lodestar X2
Hα:  20m x 6 (2bin)
OⅢ: 30m x 4 (1bin)


13日は、阿智村に滞在しました。
天気は良くなく、半ば、諦めていたのですが、
夕方から星が見え始め、遠征しないで、星見小屋で撮影することにしました。
ところが、撮影を始めて、30分程して、ツイッターから、清内路が晴れているとの知らせがあり、
急遽、流星の写真を撮ることに決めて、出かけました。

清内路峠に着くと、数名の方が既におられ、御一緒させて頂きました。
始めは、天の川の白鳥座辺りを撮影していたのですが、全く流星は見えず、
カシオペア座からアンドロメダ座辺りを撮影しました。
すると、多くの流れ星を見ることができ、少なくとも10個は確認できました。
幸い、大きな流れ星を撮影できたのですが、その後、ガスってしまい、
午前2時に撤収しました。
2時間程度の滞在でしたが、綺麗な天の川と流れ星、そして、一緒に星を見た方々との
星談議、充実した時を過ごすことができました。

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D810A  ISO6400
AF-S 14-24mm f2.8 (24mm)
20s



6月8日に創造の柱M16とソンブレロ銀河M104の二つを投稿していましたが、
星ナビ9月号に、M16を掲載して頂きました。
最も力を入れて撮影、画像処理したM16であったので、誌上で見ることができ安心しました。

M16は数年前、同じ撮影機材によって、ブロードバンドで撮影したことがありましたが、
それは投稿までには至りませんでした。
しかし、その時の画像が、今回のナローバンドでの構図を決めるのに役立っています。

選者のコメントに 「アマチュアでここまで撮れるようになったのかと感慨深いです」とありました。
天体写真を始めて10年にも満たない者にとっては、「あー、そうなんだ」と教えられました。
やはり、機材の進歩、特に撮影カメラと、画像処理ソフトに支えられています。
良い時代に生かされているものです。

投稿した写真を掲載します。

イメージ 1


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