2018年09月

9月の中旬に撮影したジャコビニ・チンナー彗星を、漸く処理しています。
今回は、平谷峠に遠征に行った時に撮影した画像を掲載します。
ぎょしゃ座の散光星雲に接近した時ですが、撮影の時期が遅く、
既にだいぶ星雲からは離れていましたが、それでもなんとか撮影ができました。

当日は、午後10時に着いて、星が見えていたのですが、
途端に曇りとなり、諦めムード。
しかし、午前3時前から快晴となり、オリオン座を見ながら
薄明開始までの約1時間、彗星を撮影することができました。

撮影機材は、手持ちの屈折で一番焦点距離の短い255mmの筒で撮影することに
していたため、彗星部分と星雲部分をそれぞれ撮影しました。
撮影が終わってみると、彗星と星雲のバランスがいまいちで、
苦労した割には、報われない結果となってしまいました。

それでも、夜明け前の素晴しい星空に出会え、
散開星団M37に接近した彗星も撮影できた良い遠征でした。

イメージ 1

2018年9月11日 午前3時~
FC-60CB with RD
D810A  ISO1600
180s x 6 x 2

9月に入って、いよいよジャコビニ・チンナー彗星が撮影できると期待したのですが、
天気が悪く、思うようにはいきません。
何度か遠征をしたのですが、思ったほどの写りとはならず、これが最後のチャンスと
17日の夜、あららぎ高原に出かけました。
到着すると、既に何台かの車があったのですが、みな、早々に帰り、
結局、撮影は私だけでした。

彗星が昇るまで星団を撮影し、2時過ぎから彗星の撮影準備に入りました。
高度は20度程度で、条件が良くないので、構図を決めることにしたのですが、
星団、星雲が多くあって、彗星を縦構図にするか横構図にするかで、最後まで悩みました。

3時頃には、高度が40度を越えるので、この頃から本番の撮影に入ったのですが、
直ぐに、雲が流れてきて、ドキドキの撮影になってしまいました。
それでも4時までには、10枚以上撮影が出来たので、先ずは成功でした。

画像は、恒星基準で処理していますが、彗星のみ、彗星核基準で処理し、
合成しています。

イメージ 1

2018年9月18日 午前3時~
FSG-85ED with RD
D810A  ISO3200
240s x 9


先月に続いて、星ナビ10月号に、ケフェウス座の散光星雲Sh2-129を掲載して頂きました。
昨年、隣の大きな散光星雲IC1396の中にある象の鼻をナローバンドで撮影し、
12月号に掲載して頂きましたが、今年はフライングバット星雲となりました。

やはり、淡いイカ星雲(OU4)が写っていることが、掲載されたポイントであったようです。
確かに、これは難物で、撮影と処理に苦労したので、正直、再度撮影する気にはなれない対象です。
フライングバット星雲の写真にイカ星雲が写っていないと、物足りなく感じてしまうほどに
存在感がありますから、これからも多くの方が撮影に挑戦されることでしょう。

誌上コメントによると、OU4は2011年に発見されたとのこと、天体写真の対象もまだまだ
未知なものがあることを考えると、わくわくしてきます。

星ナビに投稿した写真を掲載します。

イメージ 1

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