2018年12月

大晦日となってしまいました。
まだ、処理の途中の画像が沢山あるのですが、
昨日、遠征ができたので、本年最後は、その報告とします。
信州の阿智村もだいぶ冷えて、標高の高い場所での撮影が厳しくなりましたので、
下條村の麓にしました。
忘れ物もあったりして、星雲の撮影を止めて、ウィルタネン彗星一本にすることとなりました。
地球から離れつつあるので、小さくはなりましたが、尾が見えることを期待して、
中長焦点距離の望遠鏡を選びました。
到着したころは、強風が吹いていたのですが、7時過ぎには静まり、
月の出る1時過ぎまで快晴でした。

9時頃から撮影を開始したのですが、東は飯田市の灯りが強く、11時過ぎでないと
良い画像は得られないので、最初に撮影した画像はほとんど使用できない状況です。

彗星の高度が最も高くなったのは、11時50分頃でしたので、
その付近の画像を処理しました。

これまでの青緑色の大きなぼんやりした彗星とは違い、
薄赤色の尾が小さいながらも1時から2時の方向に確認できます。

イメージ 1

撮影日 2018年12月30日
TOA130NS  with 35RD
D810A  ISO3200
300s x 4  恒星基準にて合成


本年も あと少しとなりましたが、12月発行のRAT38が昨日届きました。
38号のテーマは、山、聖書の中には沢山の引用がありますが、
天体写真においては、山に関するものは心当たりがありませんでした。

それで、山のように見える天体写真から、ペリカン星雲を選びました。
ペリカンはキリストの愛のエンブレムであることから、聖書の箇所は
山と信仰、そして愛について述べているところとしました。

次回のテーマは「イノシシ」です。
猪目から、ハートを連想できますが、ハート星雲はすでに掲載していますので、
さらに違った角度から考えてみます。

イメージ 1

ウィルタネン彗星は、17日の地球最接近を過ぎて、明るさの減少に入り、
今頃はカペラを過ぎていますが、10日に撮影した写真を掲載します。

この日は、阿智村の峠にて、2台体制で、幾つかの対象を狙っていたので、
画像処理が遅くなってしまいました。
さらに、その後の遠征や仕事が忙しく、漸くアップできる状況となりました。

当日は、空の状態は湿気のためか、透明度は良くなかったのですが、
ウィルタネン彗星は肉眼でなんとか見えていました。
雲の通過はなく、撮影は連続して1時間ほどでできました。

彗星の動きが早いので、6分間撮影したものは、恒星基準として、
30分間撮影したものは、彗星コマ基準として処理ました。

彗星の尾は目立ちませんが、30分間撮影した写真では、10時の方向に
薄っすらと見えています。

イメージ 1

2018年12月10日 午後10時20分~
FSQ85ED with FT (455mm)
D810A (ISO 3200)
180s x 2

イメージ 2

2018年12月10日 午後10時58分~
FSQ85ED with FT (455mm)
D810A (ISO 3200)
180s x 10

12月にはいって、ウィルタネン彗星を期待して何度か、遠征して撮影はしたのですが
予想していたほど尾が伸びず、掲載するほどの写真も撮れていない状況です。

それで、気持ちを変えて、彗星単体をやめて、星野で狙ってみました。
撮影対象はカリファルニア星雲~プレアデス星団~ウィルタネン彗星の並びです。
当日は、肉眼でも彗星が見え、 特に彗星、アルデバラン、プレアデスの三角が印象的でした。



イメージ 1

長野県阿智村あららぎ高原
12月14日~15日
50mm f/1.8G f4.0
D810A ISO2000
180s x 10


雑誌が大きくなって、少し驚いた星ナビですが、1月号にばら星雲を掲載して頂きました。
これまで、ばら星雲は3度送っていますが、漸く3度目にして誌上で見ることができ
ほっとしているところです。

昨年末、Hαを撮影し、今年に入って、SⅡとOⅢを撮影していたのですが、
普通のSAO合成では、どうしても赤いばらの色がでず、AOO合成としました。
しかし、SⅡを捨てるのももったいないので、Rを強めるためにAに加えることにしました。
処理においては、ばら星雲の中心部が青色を帯びるように工夫しました。

一番の目的は、ばら星雲周囲の淡いガス雲を出すことでしたが、東側においては、
赤から青にシフトしているような部分があって、ガス雲が一様ではないことが推定されます。

今後は、更に撮影範囲を広げて、クリスマスツリー辺りまでを捉えてみたいと思っています。

星ナビに投稿した写真を掲載します。

イメージ 1





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