2020年02月

2月に入って、系外銀河の撮影を始めました。
しばらく眠っていた25cmニュートン望遠鏡が本年から
復帰しましたので、先ずは、南低空のフェイスオン銀河としました。
一晩で撮影することを考えず、L画像をたっぷり撮影することを
目標としたのですが、幸い、シーイングも透明度も良く、
3時間をかけることができました。
2日目も、快晴で期待したのですが、激しい風で、
夜半を過ぎても止まず。
だめと思いながらも、RGB画像の撮影を開始。
幸い、望遠鏡が水平に近く、風の影響を受けにくいこともあり
予想に反して、半分以上の画像を使用することができました。

初日は、空の条件が良く、解像度の高いL画像を撮影することが
できました。トラブルも飛行機の通過もなく、全ての画像が
使用できています。
一方、2日目は、風の影響で星が少し膨らんでしまいましたが、
RGBによるカラー情報は十分に得ることができました。

M83-L36D-R9G10B10-RD2-2-PCC-STF-CT-ps



撮影日: 2月3日~4日
撮影場所: 阿智村 栗矢天体観測所

Orion 25cm F4 with Paracorr2 (f4.6)
SX-814(-30d)
L: 5min x 36
RGB: 5min x 10 (2bin)


本年、最初に撮影を始めた星雲が漸く仕上がってきました。
かに座の南端にある大きくて淡い惑星状星雲 Abell31です。
水素輝線よりも酸素輝線の方が良く写る対象ですが、
ともかく淡いので、導入と構図を決めるのに手間取りました。

AOO合成をした後、RGB画像を撮影するのに一か月程、
間が開いてしまいました。
処理は、AOO画像にRGB画像を30%加算しています。
これによって、背景が落ち着いてくれました。

また、今話題のDenoiseAIを使っていますが、
確かに効果があります。

A-31-A20O12O12-R3-D-rgb2-RGB-ps-denoise-ps-si-ps2si-ps-2-si

撮影日:    1月1日、 5日、 2月4日
撮影場所:  長野県阿智村 星見小屋、栗矢天体観測所

Orion 25cm F4 with Paracorr2(F4.6)
Hα: 15min x 20
OⅢ:  15min x 14
RGB: 10min x 2
ALL 1bin

1月に入って、惑星状星雲を二つ撮影していたのですが、
その中の一つ、メデューサ星雲が出来上がってきました。
本星雲は、何回か撮影していますが、今回は、星雲の右上の
淡い広がりを写し出すことを狙いました。
星雲本体は大くき明るいのですが、周囲の部分は大変に淡いので
新月期に時間をかけて撮影しました。

撮影画像から、淡い部分は、右上だけでなく、左上にも広がって
いるようです。

画像はAOO合成とRGB合成を比較明合成したハイブリッド画像です。

MD-A14-AOO-RGB-2-2-ps-si2-ps2-2-si2

撮影日:  1月1日、5日、21日
撮影場所: 長野県阿智村 栗矢天体観測所

Orion 25cm F4 with  Paracorr2 (F4.6)
SX-814(-30d)
Hα:  15min x 14
OⅢ:15min x 16
RGB: 10min x 4
ALL 1bin  



先月に続いて、星ナビに掲載して頂きました。
今回は、2作品を投稿していたのですが、カペラ付近の淡い星雲たちの
方は落選となりました。
多分入選はHFG1&Abell6の方だろうなと思っていたので、
その通りの結果となったわけです。
淡い星雲のために、撮影から画像処理まで苦労したので、結果を残すことができ良かったです。
また、昨年入手した鏡筒ε-160の最初の入選ともなりました。

そろそろ、春の銀河の季節ですので、系外銀河を考えていますが、
その前に、1月に撮影した惑星状星雲の処理をしなくてはなりません。

投稿した写真を掲載します。

HFG1-A14O10D-HOSHINABI



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