2020年10月

十三夜の月と傍の火星を眺めながら、
RAT-49が届きましたので、報告を致します。
テーマは「魚」ということで、最初は「うお座」あたりの星雲・銀河を
考えていたのですが、その辺りの撮影をすることが出来ませんでした。
そこで、聖書から魚について書かれているところを選び、そこから奇跡に関する
内容となった訳です。
天体写真M101は、本年撮影した銀河では最もお気に入りのものです。
恒星とのバランス、無理のない解像度、HⅡ領域等。

さて、次回のテーマは「散歩」です。
天体写真と聖書からは、なかなか難しいテーマです。

120524129_3595sstn

9月に撮影し、掲載していたウィザード星雲ですが、10月に追加撮影を行いました。
前回は、OⅢ撮影において雲の通過があり、良い画像ではなかったこと、
さらにSⅡ画像も加えてみたかったので、両方を撮影しました。
今回は、雲の通過もなく、順調に撮影できたと思っていたのですが、
湿度が高く、レンズが曇り始める寸前で、どうにか撮影を終えることができました。

画像処理は、SAO合成を行ってみましたが、星雲の色が期待した感じにはならなかったので、
SⅡとHαを加算したデータをSAとしてSAOO合成にて仕上げてみました。
OⅢデータが倍になったお蔭で、星雲内部の青色の領域を出すことが出来ています。

WZ-SA-SA-O20-O20-2-psbm-si-ps-vz-si-ps_b-rgb-si-ps3-ps-si_g-rgb


撮影日 2020年 10月12日
撮影地 長野県 栗矢天体観測所
FSQ-85ED with RD
SX-46 (-20d)
Hα   10min x 14
OⅢ 15min x 20
SⅡ 15min x 10
ALL 1bin

湿度が高い夜でしたが、無風で大気が安定していたので、
阿智の星見小屋にて、久しぶりで系外銀河を撮影しました。

アンドロメダ座の3つの銀河の衝突によるもので、
宇宙のバラと呼ばれています。
写真では、二つの銀河しか分かりませんが、
もう一つの銀河は、上側の大きな銀河(UGC1810)の腕の中にあるようです。
その他にも、周囲には小さな銀河が写っています。

隣にある二つの恒星との対比も魅力的な対象です。


ARP-L12-R4G4B4_b-rgbps-ps-si-ps-df-si


2020年10月12日 撮影
μ250CRS wirh RD
SX-814(-20d)
L: 600s x 12
RGB: 600s x 4 (2bin)

以前から撮影して見たいと思っていた、ケフェウス座の星雲Sh2-132を
先月、撮影することができました。
ライオン星雲と呼ばれる面白い形をした対象です。

初日は、中部地域で晴れている岐阜県西部に出かけました。
予報よりも遅く、午後11時過ぎに快晴となり、先ずはOⅢフィルター
により撮影を行いました。

後日、長野県の高原で、月の輝く中、Hαフィルターにて、
その後、月が沈みかけてからSⅡフィルターで撮影を行いました。

SAO合成にて処理していますが、ライオンのたてがみ辺りが黄緑色と
なり、色合いもライオンに似ています。
左の赤い星は、目の位置になるでしょうか。
尻尾も印象的です。


RO-A12-S13A12O12-D2-HOSHINABI


2020年9月21日、27日 撮影
岐阜県揖斐高原、 長野県あららぎ高原
BORG71FL with RD (288mm)
SX-814(-30d)
Hα:   900s x 12
OⅢ: 900s x 12
SⅡ: 900s x 13 

火星の接近が話題となっていますが、月刊星ナビ11月号のギャラリーに
M27 あれい状星雲を掲載して頂きましたので報告致します。
本星雲、3年前に、HαLRGBを撮影して、星ナビに投稿したのですが、採用されず、
いつかOⅢを加えて再投稿してみたいと思っていました。
その願いが漸く叶えられて、本年OⅢを撮影でき、
その写真が幸い、今回は採用されました。

実はM27は、4年前にも採用されていますので、2回目の掲載となります。
前回はAOO画像主体で、星雲の淡い外周部を捉えることはできましたが、
星雲本体が白飛びに近い状況でした。
そのことを考えて、今回は本体をLRGB画像としてみました。
そのために、コメントには「物理量の関係が切れてしまいますが」と
ありますが、私は切れるとまでは断言できないのではないかと考えています。
それは、ナローの場合は、特定の波長をとり出しているのですから、
星雲本体と周辺部の特定の波長の連続性は存在すると見るからです。
実際、AOO画像とLRGB画像を合成してみると、両者が良く繋がることに
驚いたほどです。

いずれにしろ、星雲本体とその外側とは異なる方法で画像処理したものを合成した
写真であることを知って頂き、鑑賞して頂ければ幸いです。

星ナビに投稿した写真を以下に掲載します。

M27-RGB-AOO-HOSHINABI





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