2021年12月

今年も残すところあと2日となりました。
先日、阿智村にて星雲の撮影をしましたが、処理もできないほどに
やることが多い日々です。
その中で、幾つかの雑誌類が届きましたので、RATからの報告をいたします。
テーマは「映画」ですが、最近は天体撮影に忙しく映画を見る機会がないため
30年以上前の映画「炎のランナー」を取り上げました。
ランナーに相応しい星雲から、ランニングマン星雲があることに気づき、
そこから撮影を始めてなんとか掲載に間に合いました。

次回のテーマは寅年ということで、「トラ」です。
家には保護猫が二匹いるのですが、一匹が茶トラなので、
その辺りから星の写真を考えております。

この調子でいくと本年の掲載は最後となります。
皆様、一年間ありがとうございました。
来年も心に残る天体写真を目指して励みますのでよろしくお願い致します。
新しい年の祝福をお祈り致します。

RAT-56-image










今から二千年前 
ユダヤのベツレヘムの夜空に輝いた星を想い、
御子の誕生を祝うクリスマスとなりますようお祈り致します。


DSC_2302i - Christmas

レナード彗星は 夕方西の低空に姿を見せたようですが、
期待していたほど明るくはなく少し残念な気持ちです。
ところで、10月から撮影をしていたクワガタ星雲を漸く
仕上げてみましたので掲載します。
3夜をついやして11月の初めには撮影が終了していましたが、
月食やレナード彗星の接近があって、すっかり処理を忘れていました。
本当に、今年は年末に天体現象が多くあって、忙しい中、楽しませて頂きました。

さて、処理はSAO合成としていますが、顎の部分の青色が良く出てくれました。
さらに周辺部分も興味深いのですが、この撮影システムではこの辺りで満足して
おかなくてはなりません。
今回はクワガタの顎の部分を詳細に写し出すことを目的としました。

157-best2s


撮影日:2021年10月15日、10月28日、11月2日
撮影地:長野県阿智村星見小屋
  TOA103NS wth RD
  SX-814(-20, -30)
  Ha: 1200s x 9
  SⅡ: 1200s x 10
  OⅢ: 1200s x 10

11月に入って注目されてきたレナード彗星ですが、見える位置は既に
朝方から夕方に移っています。
それで、先週の朝方、撮影したレナード彗星を掲載します。
南アルプスの南方に位置する赤石岳から聖岳辺りからレナード彗星が
昇ってくる日に、撮影を行うことができました。
撮影場所は、南信州にある山の上からです。
当時は、深夜から雲なく絶好の星空撮影日和となりました。
そのため、彗星が山脈から頭を出して、薄明によって見えなくなるまで
連続して撮影を行うことができました。

星空と山脈は105mmレンズで撮影した画像10枚をSequatorで合成しています。
彗星はほぼ同時刻に200mmレンズで撮影した画像10枚を彗星核基準で合成し、105mm写真に
比較明合成して仕上げています。

DSC_2302i - コピーCT-HKps4jp

撮影日 12月11日   
星空: 5時23分
Nikon D750 ASA6400  5s x 10
SIGMA 105mm  F2.2
彗星: 5時18分~28分
Nikon D810A ASA1600 60s x 10
BORG55FL 200mm F3.6


近頃はレナード彗星を追いかけて山に行っていますが、
阿智の星見小屋では、先月から惑星状星雲を撮影していました。

レナード彗星は後ほど掲載するとして、星雲の方からとします。
昨年も撮影したやまねこ座の通称ヘッドホン星雲 PK164+33.1です。
惑星状星雲の内部を詳細に捉える目的で、焦点距離の長い鏡筒を選択したのですが、
淡い星雲のために、露出時間も長くなり、一枚あたり30分をかけています。
幸い、良い天候が続き、3夜で良好な画像を得ることができました。
基本的にはAOO合成で処理をしていますが、L画像をAO加算画像として
LAOO合成にて仕上げています。
その方が、星雲の構造が良く出て、色のりも良好です。

星雲外縁部の水素ガスの広がり(赤い色部分)の中に、乱流のようなものが確認できています。
特に写真の下側において顕著で興味深いです。

HDP-AO-AOO-1psbmsipsvz2sips_b-rgbps

撮影日時 11月28日 22時33分~、 12月9日、12月10日
μ250CRS with RD
SX-814(-30d)
Hα:  1800s x 20
OⅢ: 1800s x 12 

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