2024年03月

今月、二晩をかけてからす座のアンテナ銀河を撮影することができました。
比較的低空に位置する二つの銀河がなので、星見小屋からでは撮影が難しい対象です。
そこで、いつもの下條村に出かけて撮影となりました。
最初の晩は、L画像だけに絞りました。
二晩目は、RGB画像としましたが、途中でフィルターの回転が止まる
トラブルがあり、30分程度の撮影ロスが生じてしまいました。

画像処理でのリニアフェーズにおける光ムラ処理は、DBEを使うことで上手くいくことが分かってきました。サンプルポイントは横軸で6を選択し、半径を20にしました。
L画像の方は、ノンリニアフェーズに移ってすぐにBXTを使用しますが、RGB画像は処理過程の
後半の方でBXTを使用した方が星像が良い結果となりました。
両画像とも銀河内部を丁寧に処理して、LRGB合成をしています。

NGC4038-LRGB-GC-NXT-MLT-HT-UNSM-CTsi3ps

撮影日: 2024年3月13日、14日
撮影地: 長野県下條村
Orion 25cm with Paracorr2 (F4.6)
SX-814(-30d)
L: 300s x 55
R: 600s x 10, G: 600s x 8, B: 600s x 11
All: 1bin



公転周期が約70年のポン・ブルックス彗星が、夕方の北西方向に見えてきました。
最初に撮影したのは、2月27日 とても風の強い日でした。
星友から教えて頂いた泰阜村の場所に行きました。
北西の空は雲が多く、彗星を撮影開始して10分程度で雲に覆われてしまいました。

二回目は3月14日で、撮影場所はいつもの下条村です。
三日月に照らされて、明るさの残る夜空でしたが、午後8時頃まで撮影を続けることが
できました。
今回初めて 双眼鏡により彗星を確認することができました。
いよいよこれからが楽しの彗星です。

2024-2-27-p12

撮影日時 2024年2月27日 午後6時45分~55分
撮影場所 長野県泰阜村
TOA-130NS  with  RD  (698mm)
D810A (ISO2000)
60s x 10
EM-200 TEMMA3 Lodestar PHD2
画像はDXfにトレミング

2024-3-14-p12

撮影日時 2024年3月14日 午後7時18分~32分
撮影場所 長野県下条村
95EDPH with RD (413mm)
D810A(ISO3200)
30s x 26
EM-11 TEMMA2  no guide
画像はDXfにトレミング


おおぐま座の銀河 M81の単独での撮影は本当に久しぶりとなりました。
数年前にM82とのペアをDSLRで写していたのですが、今回はM81だけをモノクロCCD
を使って写しました。
1月にL画像を撮影し、2月にRGB画像を撮影しました。
画像処理は、PixInsightを使っていますが、この強力なソフトのお陰で期待していた
写真を得ることができました。
特に、BXTとNXTをL画像とRGB画像のそれぞれに適用することで、良い結果となっています。
また、最近加わった、Gradient Correction も処理に役立っています。

M81


撮影日: 2024年 1月16日、2月13日
撮影地: 長野県阿智村、下条村
Orion 25cm with Paracorr2 (F4.6)
SX-814(-30d)
L: 300s x 53
R: 600s x 12,  G: 600s x 12, B:600s x 14
All 1bin


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