2025年02月

大きな割には、非常に淡い銀河として知られているNGC4395です。
りょうけん座の渦巻銀河で、低表面輝度の渦巻銀河とも呼ばれています。

以前、撮影していたのですが、銀河の明るい腕が分かる程度であったので、
今回はPixInsightによって処理を行ってみました。
L画像が8時間半も撮影出来ていたので、銀河の腕の周辺の淡い部分が抽出できて、
銀河全体の構造が明らかになりました。
さんかく座のM33に似た渦巻銀河のように見えます。
ここで、これまでの銀河処理と違う点を記しておきます。
低表面輝度銀河のためか、HDRMTを使用しなくても良いことです。
試しに使用すると明るい箇所が消えて、平面的な銀河となります。
むしろ、LHEを使用して銀河の淡い部分を明瞭にしています。

また、銀河の内部にはHⅡ領域も僅かながら存在しています。
その部分はRGB画像にHα画像を加えた処理により抽出しました。
処理方法は、StarNet2とPixel Math を用いる方法を採用しています。
この方法は、NBRGB Combinationのように星の色に影響を与えないで済みます。


NGC4395-PI-T-ps-si2

撮影日時:2023年 2月16日、21日、26日、3月19日
撮影場所:  長野県阿智村伍和 星見小屋
Orion 250mm  with Paracoor2
SX-814(-30d)
L: 600s x 50
RGB: 600s x 20 (1bin)
Ha: 900s x 8
EM400 Temma2





以前撮影していたりょうけん座の銀河M94ですが、今回、新しい画像処理方法で仕上げました。
L画像は5時間を超えるデータにより、銀河周辺の淡い部分を無理なく抽出することができています。
この銀河は特に中心部分が明るいために、色飛びしないように、RGB画像は一枚あたり比較的短い時間で撮影を行いました。
そのため、中心部の色彩や構造が明瞭に表現できたと思います。
銀河本体と周辺部分の色の違いも良く分かります。



M94-L66-RGB-SPCC2

撮影日時 2022年2月8日、2月24日
撮影場所 長野県阿智村伍和 星見小屋
Orion 250mm with Paracoor2
SX-814(-30d)
L: 300s x 66
R: 180s x 20,  G: 180s x 20,  B:180s x 30 (2bin)
EM-400 TEMMA
PixInsight,  Photoshop2024,  StellaImage9

厳しい寒波がやってきて、日本の各地から大雪のニュースが届いているこの頃、
私のところに嬉しい知らせがやってきてくれました。
M63 ひまわり銀河が星ナビ3月号のギャラリーに掲載されたことです。
ひまわり銀河は何度も撮影しているのですが、銀河の周辺のハローを
写し出したく、4年前にしらびそ高原で5時間ほどかけて撮影をしました。
透明度の良い夜空のお陰で、どうにかハローは写しだされたのですが、
大事な銀河本体が露出オーバー気味となり、仕上げることができないでいました。

その後、長焦点の鏡筒で銀河本体を撮影していましたので
両方の画像を用いて仕上げることを思いつき取り組んでみた結果が本作品です。
一つの銀河に対して二つの異なる鏡筒を用いて撮影する手法は、
銀河の全体構造を写し出すのに有効であると考えています。

投稿した写真を掲載します。

M63_LRGB2_CS_HDRM_LHE_CT_NXT_PS_SI-2s











もう先月になってしまいましたが、遠征したときの画像を仕上げてみました。
以前からかもめ星雲の両翼をしっかりと写し出したいと考えて、
あれこれと撮影方法を検討していたのですが、今回はフルサイズカメラを使用することにしました。
星見小屋との同時撮影でしたので、現地に行くのが遅くなり、
おまけに、初めてのデュアルバンドフィルターの使用で苦労しました。
最大の問題は、フィルター使用で画像が暗くなり、テスト撮影に時間が掛かったことです。

そのために、撮影が遅れて、当初予定していた4時間越え撮影が3時間程度となりました。
それでも、撮影できた画像はすべて写りが良く、気持ち良く使用できています。
目的とした両翼が写し出され、
トール兜星雲の構造も明瞭です。

IC2177 PI-nik-sijps

撮影日時 2025年1月22日  21時31分~
撮影場所 長野県下條村
BORG 55FL  200mm  F3.6
L-eXtreme Filter
D810A  ISO 6400
300s x 38
EM200 TAMMA3 PHD2




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