カテゴリ: 星雲・銀河

9月の新月期に遠征のチャンスに恵まれました。
撮影対象としたものは、ペルセウス座の二重星団です。
二重星団として有名で、観望対象とだけ考えていて
これまで撮影をしたことがありませんでした。
最近、星本来の美しさを写し出したいと思うようになってきているので
撮影の対象として選びました。
星の写真は、光条が写った方が綺麗ですので、反射系を使用することにしました。

ε-160EDはしばらく使用していなかったので、主鏡と斜鏡を掃除して、
光軸調整を行いましたが、慣れていないために、大分時間が掛かりました。

現地には、北極星が見え始めるころに到着、一台体制としたのでゆっくりと
機材の設置を行い、二重星団が見えはじめた10時前からテスト撮影となり、
10時過ぎから撮影を開始しました。
午前3時過ぎまで、雲の通過も、風もなく、順調に撮影できました。

画像処理は、夜空の明るさが残っている10時台のものを除いて、
4時間分のデータを使用しました。
処理後に、二重星団の位置が画面中心から少しずれていたので、
僅かばかりトレミングをしています。

NGC869-PI-OTs

撮影時刻: 2024年9月5日 22時55分~
撮影場所: 長野県阿智村浪合
ε-160ED with ε-EX160ED
D810A  ISO2500
180s x 80
FX-format 
EM200 TAMMA3 PHD2
PixInsight 1.8.3-9  Photoshop2024  Stellaimage9
EM200 



前回のブログで書きましたが、白鳥座の散光星雲が漸く画像処理できましたので掲載致します。
フライングドラゴン星雲という魅力的な名前が付けられていますが、淡い星雲であることを
以前から聞いていました。
今回、初めて撮影をしたのですが、予想以上に淡く、テスト撮影画像に微かにその姿が見えている程度でした。そのために、構図を決めるのに苦労しました。

撮影では、Hαデータをしっかりと時間をかけて取得し、それに加えてRGBデータとしました。

画像処理は、ノンリニアデータからNBRGB-Combinationを使用して、RGB画像のRにHαをブレンドしています。



Sh2-114-NBRGBCombination-3_LHE-ps-si-ps2

撮影時刻:2024年8月11日 21時4分~
TOA-130NS with TOA-35RD0.7x
SX-814(-20d)
Ha: 1200s x 11
RGB: 300s x 6
EM-200 TEMMA 3  PHD
PixInsight 1.8.3-9    Photoshop2024  Stellaimage9  


連日、厳しい猛暑が続いております。
8月は遠征は無理かなと思っていたのですが、幸いにも出かけることができました。
当日の予報は、午後9時ごろから雲が去っていくようでしたので、
貴重な晴れ間を期待して、2台体制としました。
1台は白鳥座の散光星雲としましたので、午後9時からの撮影とし、
もう1台は、大きな銀河、M31なので、午後11時過ぎからの撮影となりました。
星空が一晩中、続きましたので、どちらも予定通りの撮影ができております。

CCDカメラで撮影した白鳥座の散光星雲の画像処理はまだ終わっていませんので、
デジタルカメラで撮影したM31の方から掲載します。

M31の撮影は本当に久しぶりで、しかもデジタルカメラによる本格的な撮影は
今回が最初ではないかと思います。
撮影機材は、ここ数年変わっていませんが、画像処理はPixInsightを導入したことで
大きく変わりましたので、その写りを期待しての撮影となりました。
撮影地は東側に山があって、M31が見えてくるのは午後10時過ぎという条件ですが、
光害の影響が少ないので、見えてからは直ぐに撮影ができます。
雲の通過も風もなく、4時間弱の撮影データは、人工衛星の通過のものを除いて
すべて使用できています。

M31銀河の淡い周辺部まで写し出すことができ、伴銀河のM110と繋がっている
ように見えています。
銀河中心部も良く解像され、内部の渦巻き構造が確認できます。
望遠鏡のF5.4の明るさが適切で、空の良さにも助けられて
良い写真を得ることが出来たと考えています。


M31-240811s

撮影時刻: 2024年8月11日 23時52分~
撮影場所: 長野県阿智村浪合
FSQ-85ED with FL1.01x
D810A   ISO2500
180s x 70
FXフォーマット 画像は若干トレミング
EM-11 TEMMA2  PHD2

PixInsight 1.8.3-9   Photoshop2024   Stellaimage9




7月の新月期、撮影は無理かなと思っていたのですが、
梅雨の中で晴れの日があり、遠征に出かけることができました。
星見仲間も来られ、楽しい一晩でした。
撮影対象は、ケフェウス座の散光星雲・アイリス星雲です。
午後9時過ぎから撮影を開始したのですが、やはり空は明るく、
10時半過ぎからの画像を処理ました。
雲の通過はなく、風も弱かったので、人工衛星が写っているもの
三枚だけを除いています。
PixInsightのHDRMTにおいて、Layerを6にした場合が星雲中心部の星像が良い
感じとなりました。4にすると星像が小さくなりすぎて不自然でした。
その後、アイリス星雲部分をマスクして、LHEにて暗黒星雲を強調して
います。
最後は、Photoshopにて色調を補正しています。

Iris-LHE_NXT_HT-ps-GC-ps


撮影時刻 2024年7月4日 午後10時28分~
撮影場所 長野県阿智村浪合
Orion 250mm with paracorr2 (1150mm)
D810A ISO 2000
180s x 77
撮影範囲 30mmx20mm (1.2x)


6月の新月期は、なんとか一度だけ、遠征に行くことができました。
夜半頃から晴れてくるとの予報でしたが、この機会を逃すと今月の
撮影はできない状況だったので、思い切って出発。
現地に着いて、待つこと3時間あまり、予報通り北から晴れてきて、
どうにか南の低空まで星が良く見える状況となり、撮影開始。

いて座からみなみのかんむり座に位置する球状星団NGC6723と
その南にある散光星雲IC4812を撮影しました。

撮影は2時間を超えて行うことができたのですが、
最後の部分は低空の明かりの影響を受けていたので、
それらを除いて処理しています。

NGC6723-IC4812

撮影時刻 2024年6月14日 午前0時41分~
撮影場所 長野県阿智村浪合
TOA130NS with TOA-35RD0.7x
D810A ISO2000
FX-format 相当にトレミング
180s x 37 


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